幼稚園、小学生のころ秋になると楽しみにしていた運動会!
中学校に上がると名前が「体育祭」に変わり疑問を感じませんでしたか?
私も中学生に上がった時に、「体育祭」と名前が変わり「運動会」と違いは何だろうと思っていました。
そこで今回は、「運動会」と「体育祭」両者の違いをわかりやすく解説していきます!
この記事を読めば、「運動会」と「体育祭」の違いがわかり友達に説明できるようになるでしょう。
「運動会」と「体育祭」の違いは目的
「運動会」と「体育祭」の大きな違いは誰が主体となって開催しているかです。
幼稚園や小学校で行われる「運動会」は先生が準備や運営の中心になり進行されます。
また、土日に開催されているのも、保護者が参加しやすいようにしているためです。
一方、「体育祭」になると先生はサポートに回り委員会や団といった生徒が中心になり進行していきます。
「体育祭」になると、土日の開催が減るのは「運動会」とは逆に保護者の参加が減るためです。
ではなぜ、「運動会」は教員主体で「体育祭」は生徒主体なのでしょう?
それは、「運動会」と「体育祭」でそれぞれ目的が異なるためです。
運動会:生徒の成長が目的
文部科学省によると、小学校と高校生では、「運動会」や「体育祭」といった特別活動では、活動の目的が異なって明記されています。
学校行事においては,学校生活に秩序と変化を与え,学校生活の充実と発展に資
する体験的な活動を通して,望ましい人間関係を形成し,集団への所属感や連帯感
を深め,公共の精神を養い,協力してよりよい学校生活を築こうとする自主的,実
践的な態度を育てる指導がなされる。
つまり、小学生の「運動会」は楽しみながら、集団行動や連帯感を培い、学校生活を充実させるのが目的です。
実際、「運動会」ではダンスや組み体操と得点には関係のない、種目がありましたよね?
これも勝敗には関係なく、生徒の集団行動や連帯感を高める意図があったため、「運動会」では個人種目以外のプログラムが組まれているのです。
体育祭:役割を果たすのが目的
一方、中学校からは集団行動への意識は持ちつつもより、個人の成果や役割を果たす目標を掲げるようになります。
中学校と同様に「体育祭」が行われる高等学校で文部科学省の特別学習に対しての考えを見てみましょう。
学校行事については,集団への所属感や連帯意識を深めつつ,社会的自立や社会貢献を念頭
に置いた体験活動,実社会の中で共に生きること働くことの意義と尊さを実感する機会をもつ
ことが重要である。
「体育祭」からはより実際の社会での生活を意識した役割に変わっています。
団や委員会と集団の中での自分の役割や活躍を重視するようになったのが特徴です。
種目自体も、リレーや騎馬戦といったチーム間での対抗意識を高める成果重視の競技が増えました。
「体育祭」は「運動会」とは違い、普段の授業での成果を発揮し、集団において自分の役割を果たすのが目的になっています。
知っとく!運動会の始まりと由来
ところで、日本で初めて「運動会」が開催されたのはいつごろかご存じでしょうか?
実は「運動会」を初めて開催したのは日本人ではありませんでした。
また、赤団と白団に分かれて戦うのにも、赤と白になった由来があります。
紅白歌合戦でも、赤と白に分かれていますが、なぜ「運動会」も紅白歌合戦も赤と白に分かれるか説明するのは難しいですよね。
そこで、この項目では身近な「運動会」の豆知識を詳しく紹介していきます!
是非、知識をつけて周りの人にも教えてあげてみてください。
始まりは海軍兵学校の開催
「運動会」は1874年にイギリス人の英語教師指導のもと、海軍兵学校で開催されたのが初めてだといわれています。
初めての「運動会」は競闘遊戯会(きそいあそび)といわれ、生徒たちのストレス発散のために行われました。
当時の授業が座学ばかりで、運動する機会を増やす目的でも開催され、競技は18種目だったといわれています。
「運動会」が日本人ではなく、イギリス人が考えたなんて驚きですよね。
その後、明治時代の末期から段々と定着していき、今の「運動会」の形になります。
紅白に分かれるのは源平合戦が由来
「運動会」では赤組と白組に分かれて、それぞれ競い合います。
そもそも、なぜ赤色と白色なのでしょうか?
その理由は、平安時代の源氏と平氏の戦い源平合戦が原因とされています。
源平合戦の争いで、敵対する源氏と平氏はそれぞれ、白い旗と紅い旗を掲げ戦いました。
この旗印が由来となり、二つのグループが争う際は紅白に分かれるようになります。
源氏が白い旗を掲げ、平氏が紅い旗を掲げ争ったため、「運動会」も二つの勢力として紅白に分かれるようになりました。
「運動会」と「体育祭」は生徒の成長に合わせて目的が変わる
「運動会」と「体育祭」は名前が変わるだけでなく、成長に合わせて目的も変化しています。
「運動会」は生徒がまだ未熟なため、学校生活に慣れて、子供の成長を教員と親が助ける行事。
それに対し、「体育祭」は生徒が主体になり、委員会や団といった集団の中で個人の役割を担い、日々の成果を上げる行事になっています。
段々と大人になり、社会に出る時期が近づいていくために、「運動会」や「体育祭」は集団行動や個人の成果を上げる練習になっているんですね。