- デニムは、何を指しているの?
- デニムとジーンズの違いが分からない
- スキニーはどんな意味なの?
などと疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。普段ジーンズを履き、デニムやジーンズの言葉を頻繁に使っていても、どこが違うの?と問われると、困ってしまいますよね。
そこでこの記事では、
- デニム・ジーンズ・スキニーの違いは
- 何故違いが分かりにくいのか?
- デニムとジーンズの語源は
について関連記事を徹底的にリサーチしました。
この記事を最後まで読めば、デニム・ジーンズ・スキニーの違いが分かり、ジーンズを買う時に最適な一本を選べるようになりますよ!
順番に見ていきましょう。
デニム・ジーンズ・スキニーの違い
最初に、辞書でどのように記述されているかを見てみましょう。
デニム【denim】
《フランスの「ニーム産のサージ」(serge de Nîmes)の意から》
1縦糸に色糸、横糸に漂白した糸を用いた、綾織りの厚地の綿布。ズボン・スポーツウエア・作業服などに用いる。
2(日本で)ジーパンのこと。ジーンズ。
引用元: Weblio辞書
ジーンズ【jeans】
1細綾織りの丈夫な綿布。スポーツウエア・作業衣などに広く使われる。
2⇒ジーパン
引用元:Weblio辞書
スキニー【skinny】
[形動]《「やせこけた」「骨と皮の」の意》服のシルエットが、皮膚のように体にぴったりフィットしているさま。「—デニム」
引用元: Weblio辞書
辞書での意味は分かりました。
しかし、実用面で3つの言葉はどのように取り扱われているのでしょうか。言葉の違いはどこにあるのでしょうか?
以下で、現在に至る詳しい内容や状況を見ていきましょう。
「デニム」は生地の種類
「デニム」とは、生地の種類を指します。経糸にインディゴ染料により染色された紺色の糸を、緯糸に白い糸を使用して綾織にされた綿布です。近年は、黒や白のデニムも増えてきていますよね。
主にズボンやジャケット・シャツなどに使用されています。衣類だけでなく、バッグやインテリアグッズなどにも使用され用途の広い素材といえます。
「ジーンズ」はデニム生地のパンツ
「デニム」が生地を指すのに対し、「ジーンズ」はデニム生地で作られたパンツ、”製品”を意味します。
ジーンズは、19世紀のアメリカにおいて、鉱山で働く作業員のためのワークパンツが始まりといわれています。当初、ワークパンツのキャンパス生地は、生成り色のままで作られていました。
しかし、天然のインディゴ(藍色の染料)に殺虫成分が含まれているのに注目が集まり、インディゴブルーに染めて作るようになりました。
きれいで汚れが目立たないジーンズは、大評判になり広く定着するようになったのです。
「スキニー」はピッタリフィット形
「スキニー」は、服が体にピッタリフィットしているシルエットを表します。特に近年の女性ファッションでは、スキニーパンツといわれる足のラインにピッタリフィットして、きれいに見えるシルエットが主流になってきています。
「スキニーデニム(スキニージーンズ)」もスキニーパンツの中の1種類に入ります。ストレッチ素材の開発により、スキニーデニムはきれいで、より機能的になってきていますよね。
違いが分かりにくい理由
「(デニム・ジーンズ・スキニー)の言葉は、頻繁に聞くけど、違いが分かりにくいし何かスッキリしない。」と思っている人は多いのではないでしょうか?
などと色々疑問がありますよね。
そこで以下では、分かりにくい理由について1つずつ見ていきましょう。
「ジーンズ」はデニム生地
違いが分かりにくい理由1
- 「ジーンズ」はデニム生地から作られている
- 製品「ジーンズ」と素材「デニム」が一体化したイメージ
「ジーンズ」といえば「デニム生地」、「デニム生地」といえば「ジーンズ」が連想されるぐらい近しい存在ではないでしょうか。
多くの人は、「デニム」と「ジーンズ」を一体化した感覚でとらえているかも知れません。「デニム」は、綾織にされた厚手の綿布で、特徴的な素材といえます。
一体化したイメージで、「ジーンズ」と「デニム」の違いが、より分かりにくくなっているのではないでしょうか。
「デニムもジーンズも」インディゴブルー
違いが分かりにくい理由2
- 「デニム生地」の色は「インディゴブルー」、「ジーンズ」の代名詞は「インディゴブルー」
19世紀のアメリカで、ワークパンツとしてのジーンズが大ヒットしたきっかけは、藍色に染められた鮮やかな「インディゴブルー」に端を発しています。
象徴的な「インディゴブルー」があるからこそ、「デニム」と「ジーンズ」の違いが分かりにくいともいえます。
「デニム」は「ジーンズ」の呼び名
違いが分かりにくい理由3
- 近年「ジーンズ」は、「デニム」とも呼ばれている
- 「ジーンズ」を今っぽい感覚で呼びたい
- 本来生地を指す「デニム」が製品として「デニム」と呼ばれている
「ジーンズ」の呼び名は、時代と共に変遷しているといえます。
昭和期、ジーンズは「ジーパン」と呼ばれていました。語源は、アメリカの軍人がはいていたパンツ「Gパン」の説とジーンズ生地のパンツを略した「ジーパン」の2つの説があります。現在でも、中高年者層には「ジーパン」の呼び名が浸透しています。
以後、本来の「ジーンズ」がファッション用語として定着していきます。近年では、「ジーンズ」の用語をもっと新しい感覚で「デニム」と呼ぼうとする業界的な動きがあるのかも知れません。
「スキニーデニム」が流行
違いが分かりにくい理由4
- ジーンズの流行は「スキニージーンズ」=「スキニーデニム」
- スキニー・ジーンズ・デニムが一体化したファッション用語「スキニーデニム」
近年は、女性のジーンズを中心に最も細身のシルエット「足のラインにピッタリフィット」の「スキニーデニム」が流行しています。呼び名も「スキニージーンズ」から「スキニーデニム」へと変化していますよね。
「ジーンズ」の中に、「スキニー」タイプが加わったことで、さらに違いが分かりにくくなったのではないでしょうか。
デニムとジーンズの語源
「デニム」と「ジーンズ」の語源は、どこから来たのでしょうか?今や世界の国々で多くの人々が着用している「デニム」生地と「ジーンズ」の語源は興味深いですよね。
などと疑問が湧いてきます。
では、順番に見てみましょう。
「デニム」は「ニーム産」
「デニム」は、フランスのニーム地方のサージ生地を意味する「セル・ドゥ・ニーム(Serge de Nimes)」が語源です。
19世紀フランスのニームでは、温暖な地中海気候と立地条件により、織物の生産地として繁栄していました。
ニーム産の生地がアメリカで取引されるようになってから「ドゥ・ニーム」の発音が変化して「デニム(denim)」と呼ばれるようになりました。
「ジーンズ」は「ジェノバ産」
「ジーンズ」はイタリアのジェノバ産を表す「ジェンズ(Genes)」が語源とされています。
17世紀頃、ジェノバは世界中に物資を輸出する集積所として栄えていました。当時、船員たちは動きやすい綿布素材のズボンをはいて作業していました。
やがて、「ジェンズ(Genes)」がアメリカで「ジーンズ(Jeans)」と呼ばれるようになったといわれています。
違いを知って最適なジーンズを!
ここまで、デニム・ジーンズ・スキニーの違いを見てきました。
最後にもう一度まとめてみます。
デニム・ジーンズ・スキニーの違い
- 「デニム」は”生地”の種類
- 「ジーンズ」はデニム生地で作られたパンツ”製品”
- 「スキニー」は服が体にピッタリフィットしている”シルエット”
ここまで読んでいただくとデニム・ジーンズ・スキニーの意味と違いがおわかりいただけたのではないでしょうか。
これから、お店に行って売り場のポップを見たり商品を見たりしても、言葉の意味や商品の違いも理解しやすくなるでしょう。今後のデニム(ジーンズ)選びも楽しくなりますよ!