言葉の意味由来

D語の意味や由来を徹底調査!例文でわかりやすく解説!

「D語」とは、D言葉ともいい、「ですから」「だって」「でも」の頭文字がDから始まるフレーズです。

コールセンターや会社の窓口で直接お客さんに対応する方なら、オリエンテーションやマニュアルなどで聞いたことがあるのではないでしょうか。

研修や説明を受けた方なら知っているかと思いますが、初めて聞く方や会話の中で出てきた場合なら詳しい意味や使い方については知らない方もいますよね。

そこで、この記事では「D語(D言葉)」の意味や使い方について分かりやすく解説します。

◆10秒で確認!D語(D言葉)の早見表

読み方 でぃーご(でぃーことば)
意味 「だから」「だって」「でも」の頭文字がDから始まるフレーズ
由来 クレーム対応のプロ援川聡さんが命名
類義語 S語(S言葉)

「D語」の意味

「D語」とは、「ですから」「だって」「でも」とDから始まるフレーズを指します。

クレーム対応時は、これらの言葉ひとつで相手をヒートアップさせてしまう恐れがあるので、使わない方がよいとされています。

「D言葉」は相手にとって以下のように伝わるのです。

  • 「ですから」……〈そんなこともわからないの?〉という「上から目線」
  • 「だって」………〈そんなことを言われても困る〉という「逃げ腰」
  • 「でも」…………〈それは違うんじゃないの?〉という「反抗的な態度」

引用:『対面・電話・メールまでクレーム対応「完全撃退」マニュアル』援川聡、ダイヤモンド社

それぞれに例文をご紹介します。

  • 上から目線な印象を与える「ですから」
    例:ですから、先ほどご説明した通りお願いします。
  • 逃げ腰な印象を与える「だって」
    例:だって、今回はこの箇所の修正を依頼されていたので。
  • 反抗的な態度に感じる「でも」
    例:でも、以前必要ないとおっしゃっていましたよね。

これらの使用を避けると、スムーズな応対ができるようになるでしょう。

「D語」の元ネタ

「D語」の元ネタは、前項でもご紹介した、援川聡さんが名付けられた「D言葉」です。

援川聡さんは、警察官からスーパーマーケットに転職され、元刑事の経験を活かしてトラブルやクレームの対応に従事。
解決術が評価されるようになると、悪質クレーム処理の専門家として認知されます。
その後クレーム処理に対応する会社(株)エンゴシステムを設立し、これまで5000件以上のアドバイスをされてきた方です。

援川さんの著書に『対面・電話・メールまでクレーム対応「完全撃退」マニュアル』があります。
その中で、「ですから」「だって」「でも」とDから始まるフレーズをD言葉と名付けたとありました。

意味が普及していく中でD語とも呼ばれるようになったのではないでしょうか。

「D語」の使い方

「D語」は主に以下のような場合に使用されます。

  • 相手をヒートアップさせてしまう場合
  • 自分を下げるネガティブワードの場合
  • 周囲を不快にさせる場合

次に具体的な例文を見てみましょう。

  1. 相手をヒートアップさせてしまう場合
    例:余計なD語のせいでお客さまに怒られた。
    例:今回の契約が白紙に戻ったのは、君のD語のせいだ。
    例:あの人は話す時にD語から始まるのでよく人と衝突している。
  2. 自分を下げるネガティブワードの場合
    例:D語の「どうせ自分には……」が口癖になっている。
    例:人に嫉妬するとD語を使ってしまう。
    例:成長するために、極力D語を使うのを避ける。
  3. 周囲を不快にさせる場合
    例:自分のせいではないと考えていると、ついD語が出てしまう。
    例:D語が思い浮かんだら切り替えるようにする。
    例:上から目線の彼はよくD語を使う。

「D語」の類義語

「D語」の類義語にS語(S言葉)がありますので、ご紹介します。

同じく援川さんが名付けたフレーズで、クレーム対応時や接客時に活用できるでしょう。

こちらのフレーズも前項でご紹介した援川さんの著書『対面・電話・メールまでクレーム対応「完全撃退」マニュアル』に載っています。

 

使い方の例文もあわせて詳しく見てみましょう。

S語(S言葉)

S語(S言葉)は、「失礼しました」「承知しました」「すみません」とSから始まるフレーズを指します。

D語を使わないようにする必要があるとわかっていても、相手の話が的外れだったり、話が堂々巡りになったりすると、つい口にしてしまうでしょう。

そこで意識して言い換えてほしい言葉が、S語(S言葉)です。

  • 「ですから」を「失礼いたしました」
    修正前:「ですから、先ほどご説明した通りにお願いします。」
    修正後:「失礼いたしました。先ほどご説明した通りにお願いします。」
    修正後:「失礼いたしました。もう一度ご説明いたします。」
  • 「だって」を「承知いたしました」
    修正前:「だって、今回の修正依頼はこの箇所だけでした。」
    修正後:「承知いたしました。今回の修正依頼はこの箇所だけです。」
    修正後:「承知いたしました。こことこちらも修正が必要ですか。」
  • 「でも」を「すみません」
    修正前:「でも、以前必要ないとおっしゃっていましたよね。」
    修正後:「すみません。以前必要ないとおっしゃっていましたよね。」
    修正後:「すみません。今すぐにはご用意ができないので後ほど郵送いたします。」

上記のフレーズへと言い換え、さらに相づちで共感を示すと、相手の興奮を鎮めることにつながります。

一旦S語(S言葉)を挟むと、相手の言葉を受け入れ同意の気持ちを示せるため、与える印象が変わります。

さらに、S語(S言葉)に言い換えようと意識すると冷静になりやすいので、後に続く言葉も相手を不快にさせる言葉から尊重した言葉に変化しやすいでしょう。

 

それでは、「S語」を使った具体的な例文を見てみましょう。

  • S語を使った方が、スムーズにことが運ぶ。
  • S語に言い換えるだけで、トラブルを回避できる。
  • 相手の怒りをS語で受け止めると落ち着きやすい。

「D語」のまとめ

以上、この記事では「D語(D言葉)」について解説しました。

読み方 でぃーご(でぃーことば)
意味 「だから」「だって」「でも」の頭文字がDから始まるフレーズ
由来 クレーム対応のプロ援川聡さんが命名
類義語 S語(S言葉)

「D語」はクレーム対応時に使用すると、相手をヒートアップさせてしまうフレーズです。

相手の話の内容や話し方によっては、つい口にしてしまうので注意が必要ですね。

 

この記事を参考に意味や使い方をしっかり確認しましょう。

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