カリッとした食感で一度食べだすとなかなかやめられない「柿の種」。
お菓子としては知っていても、なぜ名前が「柿の種」となったのかは知らないのではないでしょうか?
また、亀田製菓が発祥ではない事実も、おそらく知らないでしょう。
私も調べてみるまでは、亀田製菓が作ったお菓子と思い、名前の由来もわかりませんでした。
そこで現役WEBライターの私が「柿の種」の名前の由来と発祥を徹底解説していきます。
この記事を読めば、「柿の種」の名前の由来と発祥を知り、知識を増やせるでしょう。
柿の種の名前の由来は【果物の柿の種】
「柿の種」は果物の柿の種に似ていたため名付けられました。
元々「柿の種」の形は今のように細長い形をしていなかったのです。
最初は「柿の種」ではなく、あられが作られていました。
あられの製造中に誤って金型をゆがませてしまいそのまま製造したところ、今の細長い形のあられができたのです。
その形が細長く、果物の柿の種に似ていたため、「柿の種」の名前になりました。
しかし、普段食べている柿の種は細長くなく、丸い形をしていませんか?
実は柿の種類によっては、種の形が違う品種があるのです!
知っ得!筆柿は種が細長い!
NST新潟総合テレビの取材によると、「柿の種」のモデルになったのは、筆柿とされています。
この柿は、種が一般的な丸い形ではなく、細長く曲がった形をしているんです。
そのため、細長いあられができたときに、柿の種に似ているとなり、「柿の種」と命名されました。
筆柿の他にも、大河津や渋柿の種が細長く、「柿の種」のモデルになった説があります。
しかし、新潟総合テレビのインタビューで浪花屋製菓上村一重代表取締役が、「筆柿の種に似ていたことで命名」と発言されているため、モデルは筆柿と言えるでしょう。
実は亀田製菓が発祥じゃないってホント?→【本当です】
「柿の種」の発祥は亀田製菓ではなく、浪花屋製菓株式会社です。
「柿の種」と聞くと亀田製菓の商品と思ってしまいますよね。
しかし、冒頭に紹介した金型をゆがませてしまったのは、浪花屋製菓の創業者の奥様だったんです。
奥様が偶然ゆがませてしまった金型から「柿の種」が生まれました。
発祥が浪花屋製菓のため「元祖柿の種」と元祖とついた柿の種が販売されています。
では、なぜ浪花屋製菓以外からも「柿の種」が販売されているのでしょうか?
亀田製菓が販売可能な理由は商標登録の有無
浪花屋製菓が「柿の種」を製造した際に、商標登録していなかったため、亀田製菓でも「柿の種」が販売できました。
商標登録とは、簡単に言うと、登録した名前やロゴを自社以外に使用できないようにする権利です。
そのため、もしも浪花屋製菓が「柿の種」を作った時に、商標登録していたら、現在「柿の種」は亀田製菓から出ていませんでした。
しかし、商標登録しなかったから、「柿の種」が多くの人に親しまれるヒット商品になったのではないでしょうか。
海外でも大人気!インドや中国で売れている理由
「柿の種」は日本だけでなく、海外のインドや中国でも販売されています。
海外でも「柿の種」が人気の理由は健康志向や日本食ブームにあるでしょう。
「柿の種」は原材料が米で低アレルギー・低脂肪のため、ライスクラッカーとして海外でも人気がでました。
1989年に亀田製菓が海外に進出してから33年後、2022年8月時点の2023年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)によると、海外事業の売上高は全体の約13%を占めています。
これからも「柿の種」は国内外で成長を続けていくでしょう。
柿の種は浪花屋製菓から生まれたお菓子
「柿の種」は浪花屋製菓の奥様がうっかり金型をゆがませてしまった際に生み出されたお菓子です。
製造した際に、果物の柿の種に似ていたため「柿の種」と名付けられたお菓子は、浪花屋製菓以外の会社でも製造されるようになりました。
元々浪花屋製菓が生み出したお菓子が、他社からも販売され日本を代表するお菓子にまで成長しています。