最近、話題になっている「クマバチ」を皆さんご存じでしょうか?
名前の通り熊のようにまるまるしたハチです。
日本全国に分布しているハチなので、誰もが一度は見たこともあるのではないでしょうか。
中には、「クマンバチは見たことがあるけどクマバチと同じなの?」との疑問を持たれる方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は、クマバチの生態や習性、クマンバチのとの違いを徹底解説していきます。
クマバチがかわいいと言われる理由3選
- 見た目がかわいい
- 頑張って飛んでいる姿がかわいい
- 花の蜜収集で花粉まみれになっている姿がかわいい
クマバチがかわいいと言われる理由をみていきましょう。
1 見た目がかわいい
クマバチは、見た目がずんぐりむっくりで体にモフモフとした黄色い毛をまとって、キラキラと光るつぶらな瞳をしている姿は大変かわいく癒やされる見た目をしています。
大きな羽音がスズメバチの羽音に似ているため、怖いハチと思われがちですが実際には温厚で優しいハチです。
近くでじっくり見れないので、写真や動画で見ることもお勧めします。
2 頑張って飛んでいる姿がかわいい
クマバチは、低音で大きな羽音を立てての飛んでいる姿は、航空力学的には「飛べる形状ではない」と言われるほどふさわしくない体型にもかかわらず一生懸命に羽ばたいている姿がかわいいですね。
クマバチを見つけると、よくホバリングをしている光景を目にします。
ホバリングはメスのクマバチを待っている求愛行動で、必ずメスのクマバチが来るとは限りません。
クマバチは、目が悪いために相手が近くになるまで追いかけて確認をします。
メスのクマバチでないと分かった時は、また、自分の縄張りに戻ってホバリングをします。
けなげでかわいいと思いませんか。
3 花の密収集で花粉まみれになっている姿がかわいい
藤の花が咲く頃になると、クマバチが公園や藤棚で密まみれになっている姿をよく見かけます。
吸着した蜜を体中に付けて、花から花へ飛び回って受粉を助けているクマバチは、花の蜜や花粉をエサとしており、特に藤の花やセージの花が大好きだと言うことは既に分かっております。
一生懸命に羽ばたいて蜜を集めている姿は、誰もがいとおしくなるのではないでしょうか。
クマバチとクマンバチとの違い
「クマバチ」と「クマンバチ」は別の種類のハチではありません。
クマバチは、ミツバチ科クマバチ属に属する昆虫の総称で約500もの種類があるといわれます。
地域によっては「スズメバチ」のことを「クマバチ(クマンバチ)」と呼んでいるところもあるみたいです。
クマンバチのように、濁音のまえに「ン」が入る「入り渡り鼻音」という東北での方言に良く使われる表現となったのも、クマンバチと言われる理由です。
クマバチの5つの特徴的な生態
- 寿命は1年から3年
- エサと受粉
- 子育てと巣
- 見た目がかわいくておとなしい
- 他のハチと違って集団行動を取らず単独で行動する
クマバチの特徴や生態を詳しく見ていきましょう。
寿命は1年から3年
クマバチの寿命は1年から3年と言われております。
春先は、繁殖期で冬眠から目覚めた成虫は交尾をして、初夏にはメスのクマバチが巣作りを始め、そして子育ての時期を過ごし夏から秋にかけて、新しい成虫が羽化し暫くは親バチと巣の中で冬眠し翌春に備えています。
エサと受粉
エサについては、スズメバチやアシナガバチのように他の昆虫を主食とするのではなく、本州のクマバチのエサは、花の密と花粉です。
春から活動が盛んになり、主に藤の花やニセアカシヤの花の蜜を摂取する姿が見られます。
一生懸命に羽ばたいて花から花へ飛び回っている姿はかわいいですね。
クマバチが蜜を求めて飛び回ることで花の方も受粉ができるのです。
子育てと巣
子育ては年2回行われて1回目は、4~6月でクマバチは、初夏に向けて竹垣とか木材に丈夫なアゴを使って穴を開けて巣を作り、40cmほどの穴を開けそこに卵を産み付けます。
穴を掘った時に出る木屑で巣の中に仕切りを作り、そこに一つひとつ丁寧に卵を産み、孵化した時の餌となる花粉で作った団子を食べて7月には成虫となり、巣の入口付近にいて外部からの天敵の侵入を防ぐ助けになっているのです。
2回目は、8~10月に子育てを行い来年の春までは巣の中で母バチと一緒に越冬し、子孫を残すことに成功した時には、この巣を子々孫々受け継がれていきます。
見た目がかわいくおとなしい
クマバチは、体長2~3センチメートルで黒くてずんぐりした体形をしており、胸の当たりに黄色いファーのような毛が生えているのがとてもかわいく見えますね。
顔つきもお茶目な顔つきをしていて、温厚な性格で人間には関心を示さないため、おとなしい性格です。
他のハチと違って集団行動を取らず単独で行動する
クマバチの一番大きな特徴は、他のハチと違って集団行動を取らず単独で行動します。
単独で行動するクマバチは、他のハチとの関わり合いを持たず巣の中で親子関係を持つ以外は単独で行動します。
単独で行動するハチは、基本的にはおとなしくこちらから危害を加えない限り刺すことはほとんどありません。
一方で集団行動をするスズメバチやミツバチのように、女王蜂と働き蜂というような役割があり、習性として巣を守ろうとする意識がとても強く巣に近づいてきたものを敵と認識して攻撃します。
このように常に攻撃態勢を取っている集団行動しているハチには気をつけてください。
クマバチの毒性
クマバチの毒性に関しては、低い方ですが、アナフィラキシーショックを起こさないとは限りません。
クマバチは、メスのみが針を持っていてオスには針はありません。
メスの針は、産卵管が変化したもので太く刺されると激しい痛みを伴います。
炎症反応もそれほど酷くないと言われています。
クマバチに刺されないための対策
基本的にハチに攻撃されないためには、むやみに刺激しないことをお勧めします。
もし遭遇してしまった時は、むやみに駆除しようとせずにそっとしておいてあげましょう。
クマバチも他のハチと同様に、動く黒い物に反応しやすい習性がありますがオスは毒針を持たず、刺すのはメスのクマバチだけです。
5~10月の巣作り・繁殖期・子育ての期間は、クマバチも少し攻撃性が増す時期なので要注意です。
クマバチの生態がわかり安心してクマバチを観察できますね!
クマバチがかわいい理由とクマバチ(クマンバチ)の生態はいかがでしたか。
ずんぐりむっくりした体形で一生懸命に羽ばたいている姿は、何とも言えないほどかわいいものです。
体中に花粉を付け忙しそうに飛び回っているクマバチを見つけたら温かい目で見守ってあげてください。
あまり近づきすぎず、遠くから観察するのをお勧めします。
最後までお読みくださりありがとうございました。