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【しゃっくり】は何故出るの?出る仕組みと予防法について

時と場所を選ばず、いきなり飛び出す「しゃっくり」に困惑した経験はありますか?。なぜ出るのか理由がわからず、止めたくても止まらず、そして恥ずかしくて、「どうしよう」「なんで?」とうんざりしますね。

ほとんどの場合、いつの間にか止まっているのですが、しゃっくりを予防する方法があれば試してみたいと思う人もいるでしょう。この記事ではしゃっくりの原因と予防法、そして止め方を紹介します。

しゃっくりが出る仕組み

「しゃっくりは横隔膜がけいれんを起こすから出る」の情報なら、多くの人が知っていると思います。では、なぜ横隔膜がけいれんを起こすのか、その原因を見ていきましょう。

主な原因は飲食の習慣やくせ

極度に熱いものや冷たいもの、辛いものを食べると、横隔膜は刺激を受け、けいれんします。また、炭酸飲料やアルコールを摂取した時も横隔膜がけいれんし、そしてしゃっくりが起こるのです。

また、食べ方や飲み方も関係します。早食いや一気飲みをすると急激に胃が拡張、そのため横隔膜が圧迫され、けいれんを引き起こすとされています。

「胃への刺激が強い食べ物・食べ方」が横隔膜のけいれんの原因となり、そしてしゃっくりを起こすのです。

ストレスなどの精神的要因

笑いすぎ、泣きすぎなどの激しい喜怒哀楽により横隔膜が刺激されます。また、精神的なショックも横隔膜への刺激となり、しゃっくりが起こる場合があります。

吸い込む空気の気温差

暖房の効いている部屋から気温の低い外へ出た時、呼吸により体に取り込む空気の温度差が原因になります。その他入浴後や喫煙時にも、吸い込む空気の温度差が横隔膜への刺激となる場合があります。

しゃっくりの予防法

結論から申しますと、「医学的見解では、明確な予防法はない」と言われています。突発的に出ていつの間にか収まっており、病気ではないので、そう言われるのも納得ですね。

けれど前述の「原因」となる行動を取らなければ、または逆の行動を取れば、横隔膜のけいれんが防げると考えられます。つまり、しゃっくりの予防として次のような行動が効果的だと言えます。

ゆっくり飲食し、急に胃を拡張させない

空腹状態のところに焦ってごはんをかきこむ食べ方をしないで、少しずつ胃が膨らんでいくペースで食べましょう。

冷たい飲み物・炭酸飲料などを一気に飲み込まない

暑い夏など、よく冷えたビールを一気に飲み干すのも快感ですが、胃には刺激が強いので、少しペースを緩めて飲みましょう。

温度差の大きい空気を急激に吸い込まない

暖かい場所から寒い所へ移る時、しゃっくりが出たら困る状況であればタオルで鼻口を覆うなどして、温度差の大きい空気を直接吸い込まないよう工夫しましょう。

しゃっくりの止め方7選

しゃっくりと言えば、やはり気になるのは止め方です。止め方は予防法にくらべて明確で、おすすめの方法も多数あります。疑わしい、ふざけていると感じる方法でも、実は真面目で理にかなっているものや、医師が「効果あり」としているものがあるのです。

1.耳の穴に指を入れる

左右両方の耳の穴に指を入れて、30~60秒間耳の奥を押さえます。

耳の奥には迷走神経が通っており、そこに刺激を与えれば横隔膜のけいれんが収まるとされ、医師も勧める方法です。また、周りに人がいても比較的恥ずかしくないポーズなので、一番お勧めの方法です。

2.舌を引っ張る

舌を30秒間強く引っ張ります。やや痛みはありますが、こちらも病院でしゃっくりを止める処置として行われるほど効果的な方法です。

舌から喉にかけての「舌喉神経(ぜついんしんけい)」を刺激すると、横隔膜のけいれんが収まるそうです。

3.息を止める

息の止め方にコツがあります。

10秒かけて深く息を吸い、10~15秒間息を止め、その後10秒かけてゆっくり息を吐きます。これを繰り返します。「胸いっぱい吸い込む」「ゆっくり吐く」がポイントです。

血中の二酸化炭素濃度を上げると横隔膜のけいれんが止まる「体の仕組み」に基づいた方法です。

4.魔法の言葉を言う

「イヤ魔法って…」と、これは疑わしく、多くの人が迷信だと思っているでしょう。唱える言葉には諸説ありますが、ここではタイプが異なる2種類を紹介します。

水を飲みながら「たぬき」と言う:これには手順があります。

  1. 息をいっぱいに吸い込み。息を止めます
  2. 水を一口飲み、「た」と言います
  3. 水を一口飲み、「ぬ」と言います。
  4. 水を一口飲み、「き」と言います。
  5. 息を吐きます。

この方法は、最初に「息を吸って止める」がポイントです。理屈としては既出の「3.息を止める」と同じですので、言葉は「たぬき」ではなくても良いようです。

なぞなぞ形式:しゃっくりが出ている人が、突然誰かになぞなぞを投げかけられる

代表的な例として「豆腐の原料は?」といきなり聞かれ、「だいず」と答えるやり取りがあります。

この他に「ナスの色は?」ー「むらさき」、「キュウリの花の色は?」ー「きいろ」などもあります。

聞かれた人は意表を突かれ驚いてしゃっくりが止まる、またはしゃっくりから意識が逸れて止まるとする方法です。突然なぞなぞを出してくれる相手がいないと成立しないのが残念な点です。

5.ツボを刺激する

喉と腹部にしゃっくりを止めるツボがあります。喉元の「天突(てんとつ)」「気舎(きしゃ)」、みぞおちにある「巨闕(こけつ)」が対応しています。

参考元:しゃっくりを止めるツボ:知足常楽/銀座店

6.水を飲む

昔からよく知られている方法ですが、少しコツがあります。

コップの水を反対側(奥側)の縁から飲みます。前かがみになって、上あごから水を流し入れる体勢です。

普段と違う体勢で水を飲んで横隔膜の位置を一旦変え、体勢を戻して横隔膜の位置も戻します。この動きがけいれんを鎮めるとされています。同じ理屈で、「下を向いて飲む」「左右を向いて飲む」もあります。

7.レモンをかじる / レモン汁を飲む

レモンをかじる、もしくはレモン汁や酢が入った飲み物など、酸味が強いものを摂る方法です。

強い酸味による刺激がポイントです。「横隔膜のけいれん」に向いていた意識を「酸味」に切り替えるよう脳に指令が送られ、それによりしゃっくりが止まる仕組みです。

病院に行く必要がある危険なしゃっくりも

冗談で「しゃっくりが止まらなかったら死ぬよ~」と聞いた記憶はありませんか?しゃっくりを起こしている姿から深刻な病気は連想しませんね。けれど、長引くしゃっくりは病気から引き起こされる可能性もあり、なかなか止まらない場合は軽視できません。

長引くときはまず内科へ

基本的に48時間以上、2日以上続くと「長引いている」と言えます。病院でもしゃっくりを止める処置がしてもらえますので、迷ったらまず内科へ行くと良いでしょう。

然るべき処置の後も止まらない時は専門的な対応になります。消化器系・脳神経系・呼吸器系などの疾患が疑われる場合もあるとされますので、以下の状態を目安に、病院が必要かどうか判断してみてください。

病院に行く目安

  • しゃっくりを繰り返す
  • 2~3日続く
  • 呼吸・睡眠が妨げられる
  • 倦怠感・食欲不振など体調不良を伴う

参考元:Medicaliook 

心配のないしゃっくりと、要注意のしゃっくりがある

いかがでしたか。ほとんどのしゃっくりは突発的に起こるもので心配はなく、生活習慣を見直すとしゃっくりの予防が期待できます。そしてしゃっくりが起きて困った時には、ぜひ今回紹介した止め方を試してみてください。

一方、稀にではありますが疾病に起因するしゃっくりもありますので、異変を感じたら病院での受診をお勧めします。

それでは、今回は以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。

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