- 溝に沿って割ろうとしても斜めに割れるのはなぜ?
- 半分に分けようと思っても変な形に割れるのは不器用だから?
- 上手に割れない時はちょっとだけモヤモヤする!
このような疑問、悩みを解決します。
板チョコを小分けにしようと溝の部分を持って割ろうとしても、斜めに割れることがありますよね。
うまく割れないと「不器用だから」と落ち込んでしまいます。
しかし、これは決して不器用なためではありません。
実は、この溝は板チョコの生産量を上げるためのもので、上手に割るためのものではないのです。
そこで、この記事では
- 板チョコに溝が入っている理由
- 上手に板チョコを割る方法
についてご紹介します。
この記事を読む事で、今まで板チョコが上手く割れなくて悩んでいた人もキレイに割れてスッキリしますよ。
板チョコに溝がある理由は2つ!生産量を増やすため
板チョコの溝は生産効率を上げるために知恵から生まれました。
本来、板チョコは液状のチョコレートを金型に入れ、冷やし固めて成型します。
その際、効率よく生産するためにできたのが溝です。
しかし、板チョコを見た消費者は誰もが食べやすく割るためだと考え、偶然にも溝を活用してきました。
では、溝の役割を2つ詳しく説明します。
板チョコを早く冷やし固めるため
今では平らな板チョコを見掛けないくらい、ほとんどの板チョコに溝がありますよね。
1つ目の理由は、板チョコを早く冷やし固めるためです。
溝を入れる理由
- 冷気や冷風の当たる面積が増える
- 熱を効率よく逃す
- 早く固まる
溝がなければ溶かしたチョコを型に流し込んだ際、表面の1点に圧力が集中し、最後まで熱が残ります。
その結果、中心部が固まるまでに長い時間が必要となり、板チョコの表面にシミが発生しやすくなります。
おまけに、均一に冷え固まらなければくちどけが悪く、見た目やおいしさが損なわれるのです。
効率よく製造!板チョコを型から早く取り出すため
2つ目の理由は、チョコ型から早く取り出すためです。
チョコは冷やすと体積が少し縮みますが、溝を入れると縮んだ時に型から取り出しやすくなります。
分かりやすい例が製氷皿です。
製氷皿にも縦横の区切りがありますが、氷を取り出しやすくするために区切りがあります。
板チョコはなぜ銀紙で包み込まれているの?
板チョコはパッケージを取れば中身が、ほぼどのメーカーも丁寧に銀紙で包み込まれています。
これにはアルミの性質を利用した納得の理由があるのです。
アルミの特性
- 耐油
- 耐熱
- 耐水
- 遮光
- 赤外線反射
チョコレートを包むのにはアルミが優れた素材なのです。
では、今回は大きな理由を3つ詳しく説明します。
チョコレートの甘い香りを逃さないため
チョコレートは甘くておいしそうな香りがしますよね。しかし、香りがすれば同時に香りが逃げ出ているとも考えられます。
チョコレートは空気に触れると甘い香りが逃げてしまうのです。
そこで、銀紙が登場します。銀紙(アルミ)は空気の出入りを遮る働きがあり、チョコレートを包むのには適しているのです。
銀紙で包み込めば素材の香りを閉じ込めて守ってくれます。
素材を生かして品質とおいしさを保つため
チョコレートにはたくさんの油分が含まれているため、このような変化が考えられます。
性質が変化する
- 空気に含まれる酸素に触れると酸化する
- 光によって味が落ちる
しかし、アルミには熱や光を跳ね返す働きがあるのでその性質を利用し、溶けづらく、油分の性質が変化するのを防いでいるのです。
板チョコを保存する場合は銀紙を取らずに高温多湿を避け保存した方が良いでしょう。
おいしい板チョコを害虫から守るため
板チョコがむき出しのままでは汚れが付着し、見た目にも不衛生です。
しかし、それ以上にチョコレートの甘い香りが誘われて虫が板チョコに集まります。
特にチョコやココアのように、甘くておいしそうな香りのよいものを好む虫が多いのです。
そこで、空気や光も通さないアルミで香りが漏れないようにしっかりと包み込んで、虫や菌の侵入を防ぎます。
必見!板チョコをキレイに割るために
板チョコの溝は生産時に必要なもので、キレイに割るためのものではないのが分かりましたが、それでも溝を活用してキレイに割りたいと思いますよね。
とはいえ、溝に沿って割るだけなのに意外に難しく、思いに反して斜めに割れることが多くあります。
思い通りに割れないとガッカリしますよね。
そこで、溝を使って上手に割るためのコツを2つご紹介します。
簡単なのでぜひ試してみて下さい。
包丁の刃を温めてから切ろう
- 包丁の刃に熱湯をかけ、刃を温めます。
- 包丁が温かいうちに、板チョコの溝に刃を当てて切ります。
- 包丁の温かい刃が当たった溝の周りが溶けて切りやすくなります。
包丁で切る時のポイント
- しっかり水分を拭き取る
- 板チョコを切ると包丁が冷めるので、続けて切る時は再び熱湯をかける
- コンロで直接、包丁の刃を温めると刃を傷める可能性がある
アーモンドやナッツが入った板チョコは包丁を前後に動かしながら切るのが効果的です。
力を均等に!両手で割ってみよう
①板チョコの割りたい部分の溝(裏側)に、親指以外の左右4本ずつの指を添えます。
このような感じです。
②溝が上側になるように両端を手のひらで挟み、下から上へ押し上げるように力を入れます。
左右均等に力が入れば、割りたい溝の部分でキレイに割れます。
初めは失敗するかもしれませんが、慣れれば力加減も分かるようになり上手に割れるでしょう。
まとめ:板チョコの溝は作業効率を上げるためだった
板チョコに溝があるのには、以下のような理由です。
- 板チョコを早く冷やし固めるため
- チョコ型から早く取り外すため
溝は板チョコのデザインやキレイに割るため、ではなかったのですね。
今まで斜めに割れていたのにも納得ができます。
今回は、併せて板チョコの溝を活用してキレイに割るためのコツもご紹介しました。
今までキレイに割れなかった人はぜひ、参考にしてみて下さい。