「ラインダンス」とは、舞台上に横一列に並び、全員で同じステップを踏むダンスの事です。
付かず離れずの状態で、一糸乱れずに踏むステップは観客を魅了します。
足を大きく振り上げて踊る脚線美は、ショーの中で盛り上がるシーンです。
ラインダンスが凄いって聞いたけど、
疑問点
- どんなダンスなんだろう?
- どんな意味なの?
- 何人くらいで踊るのかな?
など、初めて宝塚観劇に行く方は疑問に思うのではないでしょうか?
この記事では、ラインダンスを知りたい!と思っているあなたの悩みを解消するために、
ポイント
- ラインダンスの意味は?
- ラインダンスを深掘り!
- 宝塚を初めて観に行くときの注意点
- 観劇を楽しむコツ
について、関連記事を徹底的リサーチしました。
この記事を読むと、初めて観に行く宝塚観劇の楽しみが増えるのは間違いありません。
【ラインダンス】の意味は?
「ラインダンス」とは、舞台上に横一列に並び、全員で同じステップを踏むダンスの事です。
「ラインダンス」の意味を調べると、なぜかカウボーイの格好をしてステップを踏んでいるカントリーダンスばかりが出てきます。
それはなぜでしょうか?
提供元:宝塚歌劇団公式HP
ラインダンスは和製英語だった
日本でよく使われる【ラインダンス】は和製英語です。
一列になって踊る様子から、ラインダンスと呼ばれ定着しているようです。
英語では「precision dance」(プレシジョン・ダンス)と言います。
プレシジョンは、「正確、精密」と訳すので、正確なダンスとの意味になりますね。
英語でいう「line dance」は、一列に並んで同じようなステップで踊るダンスを意味し、フォークダンスやカントリーダンスを指しています。
同じような表現なので、紛らわしいですね。
ラインダンスの別名が【ロケット】の理由
宝塚歌劇では、ラインダンスを通称「ロケット」と呼んでいます。
1925年にニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールを拠点とするダンス・カンパニー「ミズーリ・ロケッツ」に由来しています。
後に、カンパニーは「ザ・ロケッツ」に改名しました。
このカンパニーで特に有名だったのが、横一線に並んで全員が乱れず一斉に足を高く振り上げるプレシジョンダンス。
このプレシジョンダンスを、カンパニーの名前から取って「ロケット」と呼ぶようになったのです。
もっと深掘り!【ラインダンス】のいろいろ
ラインダンスの意味や、別名ロケットと呼ばれる理由がわかりました。
それでは、もう少し詳しく調べていきましょう。
ラインダンスを最初にやったのはいつ?
宝塚歌劇で初めてラインダンスを披露したのは、1927年に日本初の歌と踊りなどに時事風刺劇を組み合わせたレビューを取り入れて講演した『モン・パリ ~吾が巴里よ~』です。
初期の宝塚歌劇団の演出家だった岸田辰彌氏が、欧米の劇場視察から帰国。
レビューの本場である海外を視察した自分自身をモデルとした主人公が、パリや外国の風景を再現する内容で、公演時間が1時間半と長く当時の常識を覆すものでした。
この中で、衣装のズボンを汽車の動輪に見立てたラインダンスを初披露しました。
誰が踊っているの?
ラインダンスを踊るのは、基本的には新入団員と入団3年目までの若い団員が踊ります。
毎年3月に宝塚音楽学校の卒業式が行われ、卒業生約40人が宝塚歌劇団に入団。
新入団員は4月から始まる定期公演で初舞台にあがり、口上とラインダンスを披露します。
初舞台後に、それぞれの組に配属されるので同期全員で踊るのはこの舞台が最初で最後です。
その後の公演では、新入団員と入団後3年目までの若い団員で行う場合が多いようです。
クライマックスで一列に並ぶシーンですが、センターが一番背の高い出演者で両端に行くにしたがって低くなる「中高」と、その反対の「中低」があります。
基本的には入団3年目までとお伝えしましたが、舞台によっては人数が少ないため上級生も加わる場合もあります。
過去には、トップスターから最下級生まで総勢100名によるラインダンスの披露もありました。
男役は黒燕尾で、娘役も黒燕尾ダルマでフォーメーションを変ながら踊るラインダンスは、大迫力だったでしょうね。
CS放送の宝塚専門チャンネル『タカラヅカ・スカイ・ステージ』で放送されるかもしれないので、チェックしてみてください。
衣装の名前が面白い
ラインダンスで着ている衣装の事を「ダルマ」といいます。
面白い名前ですが、衣装に「手足部分」の布がないのでダルマと呼ばれるようになったといわれています。
とはいえ、本当にダルマのような形をしているわけではありません。
公演によって、様々なデザインがあり背中に羽を付けたものが多くかわいらしい衣装ですよ。
宝塚を初めて観に行くときの注意点
宝塚観劇は、敷居が高いイメージはありませんか?
実は、意外に庶民的なので安心してください。
初めて観劇に行くときの注意点は以下の4つです。
それぞれ確認していきましょう。
疲れない服を選びましょう
まず気になるのは、服装ですね。
宝塚観劇に、ドレスコードはありませんので自由な服装で大丈夫です。
ジーパンなどラフなものを着ている方や、ちょっとお洒落な服装をしている方もいます。
開演から終演まで約3時間程度あるので、疲れない服装をお勧めします。
また、空調により寒い場合があるので羽織るものを持っていくとよいでしょう。
お団子ヘアーや帽子は控えよう
頭頂部でのお団子ヘアーは、後方の観客の迷惑になるのでやめましょう。
帽子も同様なので、開演前には脱いでください。
観劇中は背もたれに背中をつけましょう
観劇中、夢中になって前のめりになってしまいます。
後方の観客の視界を妨げてしまうので、背もたれに背中をつけて観劇しましょう。
携帯電話、スマートフォンの電源はオフに
着信音やバイブレーションのほか、画面のかすかな光でも他のお客様の迷惑になります。
また、演者の集中力を途切れさせてしまう原因になる場合もあります。
マナーモードではなく、必ず電源は切りましょう。
観劇を楽しむコツ、持ち物
観劇をより一層楽しむために、ちょっとしたコツや持ち物をアドバイスします。
作品のあらすじやキャストを予習
1.公式ホームページ
公式ホームページなどで、作品のあらすじやキャスト、見どころをチェックしておくと、より深く理解できます。
原作があるものは事前に調べておくと、宝塚ならではの演出を楽しめますよ。
また、公式ホームページには宝塚歌劇用語辞典があるので、調べてみるのも楽しいかもしれません。
2.公演プログラム
公演当日、劇場内で販売している公演プログラムを購入しましょう。
舞台衣装を着たスチール写真、出演者全員の写真、主題歌などが記載されています。
どの場面で誰が出演するか細かく書いてあり、お目当ての出演者を素早くチェックできますよ。
公演後、ストーリのおさらいをするときにも役立ちます。
あると便利な持ち物
1.オペラグラス
遠くの席からでも表情がわかるように濃い舞台化粧をしていますが、オペラグラスがあればより細かな感情がわかります。
気になる出演者の方をチェックするのにも役立ちますよ。
劇場でレンタルもできますが、現在は感染症対策でレンタルが中止されている場合があるので、確認が必要です。
2.飴や飲み物
劇場内は空調設備によって乾燥している場合があります。
上演中の飲食は禁止されている会場がありますので、公演前や休憩時間に取るようにしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ラインダンスについて、詳しくご説明しました。
横一線に並んで全員が乱れず一斉に足を高く振り上げるラインダンス。
是非、一度観劇に足を運んでみてください。
数々のトップスターも、このラインダンスを経験しています。
新たに生まれるトップスターを見つけられるかもしれませんよ。