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生活・知恵

【LNG】とは?二酸化炭素排出量が少ない注目の燃料!LPGとの違いについても

  • LNGとは何?
  • LNGは二酸化炭素の排出量が少ないと聞いたけど、何に使われているの?
  • LNGはどのようにして集めているの?

など、LNGは環境にやさしいエネルギーだと聞いたけど、どのようにしていいのか疑問に思いますよね。

そこで今回は

  • LNGは、環境にやさしいエネルギーである
  • LNGは、他の燃料と比べて、なぜ二酸化炭素の排出量が少ないのか?
  • LNGは、どのようにして集めているのか?

などを、わかりやすく解説していきます。
「LNGって何だろう」とお悩みの方は、最後までお読みいただくとLNGについて詳しくなりますよ。

【LNG】とは?二酸化炭素排出量が少ない注目の燃料!

LNGとは、天然ガスを−162°を冷却して液化した液化天然ガスです。

Liquefied Natural Gas」を略称してLNG。

LNGは、主に火力発電の燃料として使用されており、燃焼時に二酸化炭の排出量が少ないと注目されているエネルギーです。

私達の生活に欠かせない電気の燃料に使われているのがLNGになります。

環境にやさしいエネルギー

LNGは、天然ガスの中で燃焼時に不純物をほとんど含まないガスです。

LNGは燃焼時の酸化の過程で、塵・硫酸化物の除去・脱水・脱湿がされているので、産出の際は酸性雨の原因とされる硫酸酸化物がほとんど排出されません。

また、光化学スモッグや大気汚染の原因とされる窒素酸化物の排出量は石炭の2〜4割抑えられ、地球温暖化として原因とされている二酸化炭素の排出量が石炭や石油に比べると6割ほど排出量を抑えられます。

二酸化炭素(CO2) 硫酸酸化物(SOx) 窒素酸化物(NOx)
石炭 100 100 100
石油 60 71 68
天然ガス 57 20〜37 0

 

※石炭を100とした場合の数字

天然ガスは、石油や石炭に比べてクリーンで環境にやさしいエネルギーなんですね。

火力発電燃料の主力

LNGは、7割が火力発電3割が都市ガスとして使われています。

LNGが火力発電で使われている理由は、下記の通りです。

理由1:LNGを燃料として燃焼させた時に、二酸化炭素の排出量が少ない

理由2:天然ガスは埋蔵量が豊富で、世界各地で産出されるため安定的に入手できる

LNGは、電気の燃料として欠かせないものになりますね。

ただし、LNGに二酸化炭素の排出が少ないからと言って、火力発電の燃料としてLNGに頼りすぎるのも温暖化を引き起こす原因につながる可能性が。

電気を作る際に使われているLNGも、全く環境に影響がないわけではないのですね。

LNG専用船で輸入

LNGは、船の上にタンクが乗ったLNG専用の船で輸入をしています。

タンクの中は、以下のような状態です。

  • タンクの中は魔法瓶のように−162°の温度を保温できる構造
  • タンクの容量は6〜7万トン。一般世帯の5000万世帯分の電気を発電できる量がタンクの中に入っている
  • タンクの中に液化されたLNGが入っており、サッカーボール4個分のLNGが、ゴルフボール1個分まで縮小させたLNGを運んでいる
  • 液化して縮小されたLNGは、体積で表すと1/600まで縮小されている

日本に輸入された後は、常温の海水で温めてから気化させ、燃料として使えるようにしています。

輸送時に保管もできて、冷却しながら液化する方法で、たくさんのLNGを運べるんですね。

日本では、天然ガスは産出されないので海外から輸入し、輸入したガスを燃料にとして燃焼させて、利用しています。

LNGとLPGの違い

LPGとは、プロパンガスとブタンガスを原料に作られた液化石油ガスです。

Liquefied Pertoleum Gas」の略で、LPガス。

用途によって比率が変わってくるのがLPGです。

家庭用のLPガスには、プロパンが多く含まれているのでプロパンガスと呼び、工業用のLPガスには、ブタンが多く含まれているのでブタンガスと呼びます。

LPGは、LNGより高い温度で液化させており、液化する温度は以下の通りです。

液化する温度

  • プロパン−42°
  • ブタンが−0.5°

LPGは、LNGより利便性が高く、高い温度で液化させるLPGは液化させた状態でボンベに詰められているので、使用場所に持っていけるメリットがあります。

体積で表すと1/250まで縮小したものがボンベに詰められているため、停電時でも使えるのがLPGです。

ここでは、LNGとLPGがどのように違うのか見ていきましょう。

ガスの重さ

天井にガスがたまりやすいのがLNGで、床付近にガスがたまりやすいのはLPGです。

空気より軽いガスで天井にガスがたまりやすいのがLNG、空気より重いガスで床付近にガスがたまりやすいのがLPGです。

LNGとLPGのガスの重さについて、以下の通りです。

ガスの種類 ガスの重さ ガスが漏れた場合 主成分
LNG 0.6
空気より軽いガス
建物の上部に集まる メタン
LPG 1.5
空気より重いガス
建物の下に集まる プロパン

ガス漏れ警報器の設置場所で、どちらのガスがご家庭で使われているか見分けられます。

  • 天井から30cm以内にガス警報器が設置されている場合、都市ガスとして使われているLNG
  • 床から30cm以内にガス警報器が設置されている場合、プロパンガスのLPGが使われている

熱量(カロリー)

LNGとLPGの熱量について、以下の通りです。

主成分 MJ kcal/m3
LNGの発熱量 メタン 46 11,000
LPGの発熱量 プロパン 99 24,000 気体のプロパンは、LNGより2.2倍の熱量がある
ブタン 128 31,000

LPGは、LNGの2倍以上の火力があるため業務用として使われ、特に飲食店で多く使われています。

供給形態

LNGは配管を使って供給、LPGはガス販売業者が各家庭にボンベを充填したプロバンガスを運び設置しています。

LNGとLPGの供給の違いについて、以下の通りです。

LNG 地下にパイプラインを埋設し、消費する場にガスを供給する。パイプラインが整備できる場所なら利用可能。
LPG ガスボンベで供給できる。ボンベさえあれば、どこにでも設置できる。

LNGは配管でガスを供給しているためコストがかかりませんが、LPGはガス販売業者が各家庭に運んでいるため人件費・輸送費・設置費などがかかりコストがかかっています。

ただし、LPGは、どこにでも設置できるため災害時に多く利用されました。

LNGはクリーンなエネルギー

ここまでLNGについて解説していきました。

LNGは、

  • LNGは、電気を作る際の燃料として使われている
  • 電気の燃料として燃焼させた時に、二酸化炭素の排出量が少ない天然ガス
  • 石油や石炭を燃料として電気を作るより、LNGを利用すると二酸化炭素の排出量が少なくできるので、環境にやさしいクリーンなエネルギーとされている

これからもLNGに注目していきたいですね。

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