言葉の意味由来

コットンとオーガニックコットンの違い!メリット・デメリットを解説!

コットンとオーガニックコットンの違いは何?
それぞれのメリット・デメリットはどんな点?

確かに普通のコットンとオーガニックコットンの違いがよくわかりません!

そこで、この記事ではコットンとオーガニックコットンについて徹底的に調べました。

この記事でしっかり解説

  • コットンとオーガニックコットンの違い
  • コットンとオーガニックコットンのメリット・デメリット

この記事を読んでいただけたら、違いやメリット・デメリットについてしっかりと理解できます。

人にも環境に対しても優しくなれますので、ぜひ最後までお付き合いください。

コットンとオーガニックコットンの違いは栽培方法

コットンとオーガニックコットンの違いは栽培方法です。

オーガニックコットンとは

独立行政法人【中小企業基盤整備機構】の「オーガニック・コットン表示ガイドライン策定に係る調査」による報告書では、オーガニックコットンとはこのように記されています。

オーガニックコットンとは、農薬や化学肥料を概ね3年間使用していない土壌で、農薬や化学肥料を使用しないで栽培された、遺伝子組み換えではないコットンであり、それを認証された原料のことである。

引用:中小企業基盤整備機構

栽培方法が通常のコットンと全く違います。

ではオーガニックコットンにはどのような基準が設けられているのでしょうか。

実は日本にはまだ明確な基準がありません。

ですが世界ではいくつかの認証機関があり、とても厳しい基準が定められています。

「オーガニックテキスタイル世界基準」に掲載されている、GOTS認証基準は以下のようなものがあります。

    • オーガニックコットンの厳格な基準

      • 廃水処理方法や生分解性の基準に基づき、毒性の強い薬剤を使用しない
      • 衛生的で安全な労働環境と搾取のない労働条件である
      • オーガニック以外の製品との混同、汚染されない管理
      • 水・エネルギーの使用や廃棄物に関しての環境目標を設置
      • 強制労働・児童労働の禁止

    • 引用「オーガニックテキスタイル世界基準

このようにオーガニックコットンは、厳格かつ公正な基準をもとにつくられています。

つまり私たち消費者はオーガニックコットンを選択すれば、環境や労働者の人権までもサポートできるのですね。

オーガニックコットンになるまでの5つの生産工程

オーガニックコットンは先に述べたように厳格な基準が定められています。

コットン産業の中で、オーガニックコットンの割合はほんの数パーセントです。

それはきっと禁止されている農薬や化学肥料を使わずに栽培、加工するのはとても大変な作業になるからです。

厳しい基準があるオーガニックコットンですが、詳しく生産工程を調べてみました。

下記で詳しく説明していきます。

有機肥料による栽培

有機肥料を使用します

土壌の肥料に化学肥料ではなく、牛ふんなどの有機肥料を使います。
農薬や化学肥料をおおむね3年間使用しない土壌で、無農薬で栽培したものがオーガニックコットンとなるのです。

益虫による防虫対策

益虫を利用します

殺虫剤の代わりにトウモロコシなどの雑穀を植えて、テントウムシなどの益虫を増やし害虫を退治します。
益虫や微生物を活かした方法で綿花を育てて収穫するので、何年にも渡って土壌を守り続けられるのです。

手作業での除草

手作業で除草します

耕運機で土を掘り起こして、雑草も土壌の栄養とする場合がありますが、基本は手作業で除草します
除草剤は使用しません。

手摘みで収穫

手摘みで収穫します

霜が降り、葉が自然に枯れるのを待って手摘みで収穫します
枯れ葉剤は散布しません

無染色または天然染料での染色

天然染料を使用します

無染色、または天然染料を使用します
化学薬品は使用しません

 

オーガニックコットン(5つの生産工程)
化学肥料 牛ふんなどの有機肥料を使用
防虫対策 虫や微生物を利用
除草方法 手作業で除草
収穫方法 手摘みで収穫
染色方法 無染色、または天然染料

 

オーガニックコットンの栽培は、農薬や化学肥料を使用しません。手作業も多いのでとても大変です。

コットンのメリット

全体の9割を占めているコットンですが、コットンのメリットは主に2点ほどあります。

  • 価格が安価
  • 残留農薬が少ない

オーガニックコットンと比べると悪いところばかりが目立ってしまうコットンですが、メリットについても詳しくお伝えしていきます。

オーガニックコットンと比べて安価

オーガニックコットンと比べると、やはり普通のコットンは安価です。

なぜなら手間もコストもかからないからです。

消費者の立場になって考えると、お安く手に入れられるのは有難いですね。

残留農薬!実はとても少ない

コットンの栽培には殺虫剤など、たくさんの農薬や化学肥料が使われます。
しかしコットンは収穫したあと加工や洗浄が行われるので、完成された衣料品に農薬が残ることはほとんどありません

収穫されたコットンを科学的にテストしたとしても、オーガニックコットンと普通のコットンを判別するのは難しいと言われています。

コットンのデメリット

コットンのデメリットは主にこちらの3点です。

  • 地球環境への大きな負荷
  • 生産者への健康被害と劣悪な労働環境
  • 9割以上が「遺伝子組み換え」

これらは深刻な問題です。
下記で詳しくお伝えしていきます。

地球環境への大きな負荷

農薬や化学肥料を使用すると二酸化炭素も発生し、地球環境への大きな負荷となります。

化学薬品を大量に使用し続けると土壌の劣化が始まり、微生物なども生息できなくなるのです。

その後地下水の汚染へとつながり、作物を育てるのが困難になります。

生産者への健康被害と劣悪な労働環境

貧しい農家では防護服が買えず、農薬や化学肥料の使用による健康被害に苦しんでいるのが現状です
体に悪い薬品を使用するにもかかわらず、農薬について正しく理解する機会が与えられません。

そしてコットン農家の多くは、過酷な労働環境にもかかわらず低賃金です。

また、発展途上国では学校で教育を受けられずに働く児童労働問題もあります。

決してあってはならない強制・児童労働ですが、発展途上国を中心に常態化しているのが現状です。
私たちが通常のコットンを選択するのは、違法な労働への加担につながりかねません。

9割以上が「遺伝子組み換え」

高い生産性や品質性を優先するために種の遺伝子を操作する技術が開発されました。
すると遺伝子組み換え種子の使用は世界中で一気に拡大したのです。

これによって引き起こされる問題のひとつは、生態系の崩壊です。
突然ある生物が大量発生することで作物をすべて枯らし、周辺に暮らす生き物の住環境を乱して絶滅に追いやります。
それにより、さまざまな弊害が引き起こされる可能性も高くなりました。

駆除するためにたくさんの化学薬品や殺虫剤を使用すると、結局自分たちの健康被害や環境汚染へとつながっていきます。

このように農薬や殺虫剤の使用は、遺伝子組み換え作物と深いかかわりを持っているのです。
負の循環を促す要素となってしまいます。

オーガニックコットンのメリット

オーガニックコットンのメリットは主にこの3点です。

  • 地球環境にも生産者にも優しい
  • アレルギーの人でも安心して着用できる肌に優しい素材
  • サステナブル(持続可能な)社会の構築

地球環境にも生産者にも優しい

無農薬栽培だと土地がやせ細らず、地下水が汚れる心配もありません。

生産過程で使用する水の量も、通常のコットンより少なくて済みます。

農薬や殺虫剤を散布する必要がなければ生産者の方々の健康も守れるのです。

アレルギーの人でも安心して着用できる肌に優しい素材

オーガニックコットンは栽培や収穫の過程だけでなく、糸から製品になる工程でも染料などの薬剤をできるだけ使わずに作られます。

ですから、化学薬品による肌刺激がほとんどありません。

肌の弱い人やアトピーの子供たちはもちろん、大人から赤ちゃんまで安心です。

サステナブル(持続可能な)社会の構築

品質が変わらないのに倍近いコストをかけて作ったオーガニックコットンは、どうしても値段が高くなります。

それでもオーガニックコットンを育てる有機農地が増えれば、未来にわたってのコットン生産が可能です

環境への関心が高まると、様々な連鎖のなかで生かされていると気付きますね。

オーガニックコットンを選択すると、豊かな社会の構築や地球環境を守れるのです

オーガニックコットンのデメリット

オーガニックコットンのデメリットはやはりコレです!

  • 価格が高価

コストや手間がかかるため高価になる

オーガニックコットンは普通のコットンと比べて品質は変わらないのに、コストや手間がかかるために高くなります。

消費者の立場に立って見ると大きなデメリットです。

けれども生産工程を見ていただければ大変な作業だとわかります。

高価になってしまうのは仕方がありません。

肌ざわりの良さを求めるならオーガニックコットン

肌ざわりの良さを求めるなら断然オーガニックコットンです。

コットン製品を作るには、綿花を糸にして生地にするなどさまざまな工程があります。
普通のコットンは、糸から生地にするまで数多くの化学処理が行われます。
それにより本来の風合いが無くなっていくのです。

逆にオーガニックコットンは本来の風合いを保ったまま生地にします。
柔らかい肌触りが得られるだけでなく、
洗ったり着続けたりするほど肌になじんでいくのが特徴です。

アレルギー症の方全員が大丈夫とは言えませんが、通常のコットン製品よりも安心ですね。

そしてオーガニックコットンを選ぶ際、チェックしてほしいポイントが1つあります。

認証マーク

世界ではさまざまな認証機関が存在します。

ポイント

  • GOTS認証(ゴッツ認証)
  • OEKO-TEX認証(エコテックス認証)
  • OCSオーガニック認証
  • フェアトレード認証
  • NOC認証

こちらは自然環境や人権について公正に評価している団体です。
生産~販売まで厳しい基準を設け、公正なオーガニックコットン認証を実施しています。

お買い物の際はぜひ認証マークをチェックしてみましょう。

本来の風合いを残したまま肌触りのよいものを選びたいのならば、オーガニックコットンですね!

まとめ:オーガニックコットンを理解すると人にも環境にも優しくなれる

この記事のポイント

  • コットンとオーガニックコットンの違い
  • コットンとオーガニックコットンのメリット・デメリット

コットンとオーガニックコットンの違い、その2つのメリットデメリットについて解説しました!

オーガニックコットンは素肌に優しく、人にも環境に対しても優しいものです。

この記事をきっかけに、地球環境や生産者への健康について考えていただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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