- セミってなぜ夏に鳴くの?
- セミを夏しか見たことがない。
- セミは何を食べているの?
などと不思議に思っている人は、多いのではないでしょうか?
夏といえばセミをイメージしますが、他の時期にはあまり見かけませんよね。
そこで今回の記事では、
- セミの本当の寿命は?
- セミの寿命が短いといわれる理由は?
- セミはどんな生態なの?
について、関連記事を徹底的にリサーチしました。
この記事を最後まで読めば、セミについてこれまで疑問に思っていた謎が、スッキリ解消しますよ!
セミの本当の寿命を徹底調査してみた!
さて、セミの寿命はどれくらいなのか知っていますか?と聞かれるとすぐに答えられる人は、少ないのではないでしょうか?
古くから、セミの寿命については諸説あります。イメージ的には短命説が広く浸透しているようですが、本当なんでしょうか?
ここからは、セミの寿命の諸説について順番に見ていきましょう。
ちまたでいわれているセミの寿命3つの説
セミの寿命については諸説ありますが、世間でよくいわれている代表的な3つの説があります。1週間説、1か月説は、俗に短命説といわれています。逆に、17年説は長寿説といえます。
人がセミを見かけるのは、当然ながら地表上です。さらに、セミがせわしく鳴くのは夏だけなので、イメージ的には短い期間のように感じますよね。
セミの幼虫は種類や土壌の栄養環境によっても、土の中にいる期間が変わってくるため、寿命も変わってくるのです。
1つずつ見ていきましょう。
1週間説
セミの寿命を理解するには、幼虫期と成虫期を把握しなければなりません。
1週間説の理由
- 1週間説は、成虫になって外敵に襲われたり、人間に飼育されても生存が困難だったりするから
(セミは成虫期になって、初めて地上に出てくる)
成虫のセミは、外敵に襲われる確率が高いといえます。なぜならば、他の昆虫のように毒を出すなどの防御術を持たないからです。
外敵の中には、人間もいます。興味本位の人間がセミを捕獲し、飼育しようとしても非常に困難です。セミは、木の樹液のみで生きているからです。
以上のような要因が広まって、短命=1週間説になったといえるでしょう。
1か月説
1か月説についても、1週間説と同じように成虫期の期間のみで判断されています。
1か月説の理由
- 天敵などの被害を受けなければ、セミは成虫期に1か月ほど生きている
この期間が、忙しく鳴き続けているセミを最も目にする期間といえるでしょう。そして、1か月の期間は、オスがメスへの求愛活動を展開する大切な時期となるのです。
17年説
17年説は、一般的にいわれる短命説と違って、逆にかなりの長寿説といえます。
17年説の理由
- 17年説は、成虫期ではなく幼虫期の17年間を土の中で過ごしているから
(17年説の対象は、主にアメリカで生息するジュウシチネンゼミだけ)
その名の通り、幼虫期として土の中できっちりと17年間を過ごし、地上に出て成虫になる周期ゼミといわれる種です。
結論!セミの本当の寿命は○○
それでは、セミの本当の寿命はどれくらいなのでしょうか?
セミの本当の寿命は
- 2年1か月~5年1か月ほど
(幼虫期2~5年+成虫期1か月)
セミの一生は、大別すると幼虫期と成虫期に分けられます。
幼虫期は、セミの種類や土中の栄養環境などによっても期間が変わってきますが、日本に生息する代表的なセミの幼虫期は2~5年になります。さらに成虫期の1か月をプラスすれば、一生の期間となるのです。
セミの寿命が短いといわれる理由2つ
一般的にセミの寿命は短いといわれています。短命で、はかないイメージが広まっている、といっても過言ではないでしょう。
夏の一時期に気忙しく鳴き続け、ふと気がつくと、いつの間にか姿が消えている。はかなく散っていく物の象徴的な存在として、人々の記憶の中に残っているセミ。
故に短命説が主流となっているのかも知れません。ここでは寿命が短いといわれる理由を2つ見てみましょう。
理由①成虫は種の保存期間しか生存できない
幼虫は2~5年ほど土の中で過ごした後、成虫として地上で活動します。しかし、成虫としての期間は、子孫を残す種の保存期間として求愛活動に励みます。交尾の後、一生を終える形になります。
結局、1か月ほどが地上での活動期間ですし、人の目に触れたり、セミの鳴き声を聞いたりする期間といえます。そのため、セミの寿命は短いと認識するのかも知れません。
理由②人が飼育するのは難しい
セミは、成虫として地上で行動する期間は、常に外敵の脅威にさらされています。外敵の1つは人間です。人間の場合は、興味本位と面白味を求めてセミを飼育しようとする人が多いといえます。
しかし、セミは、木の樹液を吸って生命を維持しています。ですから、人の手で飼育するのは極めて難しいのです。結果的に、セミをすぐに死なせるハメになってしまいますよね。
従って、セミの寿命は短かいと状況を判断する人が増えていきます。その連鎖が短命説をさらに広げていくのでしょう。
セミってどんな昆虫?生態を調べてみた!
- セミの成長過程はどうなっているの?
- セミが鳴いているのは、どんな意味があるんだろう?
- セミは何を食べて生きているの?
などと、セミについては疑問に思うところが、多いのではないでしょうか?
1つずつ見ていきましょう。
セミの成長過程は卵・幼虫・羽化・成虫
セミの成長は、卵・幼虫・羽化・成虫の過程をたどります。
セミの成長過程
そして、子孫を残したセミは、一生を終えます。
セミは求愛行動のために鳴く
夏に聞くセミの鳴き声は、求愛行動といえます。地上に出てきたオスのセミは、メスに対して求愛行動を始めます。メスに自分の存在を主張し、引き寄せるために、力の限り鳴き続けます。
セミは、羽化してから成熟するまで5~6日はかかるといわれています。その後、メスのパートナーを見つけるまで、ずっと鳴き続けるようになります。
無事に結ばれると、メスのセミは10日ほどかけて産卵していくのです。
セミの食べ物は木の樹液
セミの食べ物は、木の樹液です。幼虫は木の根から樹液を吸い、成虫は木の枝や幹の樹液を吸っています。他に何かを食べているわけではないので、いろいろな栄養素を樹液から摂取しているのでしょう。
セミの頭が木にめり込んでいる体勢は、口を樹液が流れている層まで突き刺して吸っている状態だといえるでしょう。また、セミの種類によって、吸う樹液の木を選んでいるともいわれています。
セミは暑さに弱い
セミといえば、夏の代名詞のようにいわれます。当然、暑さには強いイメージがありますよね。しかし、実際は暑さに弱いのです。
セミも人間と同じように、35度前後の気温が続くと熱中症のような状態になり、死んでしまう場合もあります。
日本のセミは、25~33度くらいで鳴き、34度以上になると鳴かなくなるといわれています。特にクマゼミは、気温が高くなりすぎると休養し、鳴かなくなるようです。
まとめ:セミの本当の寿命は2年1か月~5年1か月ほど
ここまで、セミの寿命について見てきました。
最後にまとめてみます。
セミの本当の寿命は
- 2年1か月~5年1か月ほど。
(幼虫期2~5年+成虫期1か月)
幼虫期と成虫期のトータル期間が本当の寿命といえます。
この記事を読んだ後に、改めてセミの鳴き声を聞いてみると、セミの人生が聞こえてくるような気になりますよ!
今回の記事が参考になれば幸いです。