タピオカブームには周期があった!第3次ブームが終わった理由も徹底解説!

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タピオカブームには周期があった!第3次ブームが終わった理由も徹底解説!

モチモチした独特の食感がおもしろいタピオカ。2018年、タピオカドリンクがブームとなりました。このブームは3回目となります。

3回のブームに共通点はあるのだろうか?
次のブームはいつ来るのかな

同じ食べ物が3回も流行るからには何か法則があるに違いない、法則があるなら次にいつブームが来るのかを当てられそうだ、と思いますよね。

今回、タピオカブームの周期、第3次ブームが終わった理由を徹底調査しました。

この記事を読むと、食のトレンドをつかんで飲食業の事業展開に役立てられます。

タピオカブームの周期を年代別に解説

日本でタピオカがブームになったのは、1992年、2008年、2018年の3回です。

3回とも、共通してその直後に経済不況が起きており、タピオカブームが景気動向の予兆を示す指標ではないか、発生には法則性があるのではないかと言われます。

3回のブームについて、内容と周期性について解説します。

1回目:1992年

1992年、白いタピオカが入ったココナッツミルクが流行しました。

ブームとなったきっかけは、1980年代から流行っていた東アジアのエスニック料理のデザートとして出されたからだと言われています。

2回目:2008年

2008年、第2次ブームは、台湾飲食チェーン店の日本進出により、タピオカミルクティーが流行しました。

タピオカは第1次のときと異なり、スプーンで食べるものからストローで飲むものに変わり、カラメル色素で着色した真っ黒で大きな粒にかわりました。

3回目:2018年

2018年に訪れた第3次ブームでは、タピオカの飲み方や形に変わりはありませんが、背景は異なっていました。

LCC就航により格安で海外に行けるようになり、台湾旅行人気で本場のタピオカが日本でも人気となります。

国内ではまだタピオカが食べられる店が今より少なく、タピオカドリンクをSNSに投稿するのが若者の間で大流行したのです。

周期に法則性があるのか

10年ぐらいの間隔で発生したタピオカブームの周期について、現状では法則性が証明されていません。

また、各ブームの直後に発生した経済不況との因果関係についても証明されていません。

  • 第1次ブームの1992年:バブル崩壊
  • 第2次ブームの2008年:リーマンショック
  • 第3次ブームの2018年:翌2019年にコロナウイルス感染症拡大による経済低迷

これらの事実により、タピオカブームは不況の前触れではないかとする説があります。

また、3回のブームのいずれも、不況になる直前の好景気に流行したため、「バブルティー」とも呼ばれます。

好景気の証しとされるのは、原価が100円にも満たないタピオカが500円近くで販売されているからです。

株式市場では、タピオカブームが「アノマリー」の一つとして扱われています。

「アノマリー」:理論的根拠があるわけではないが、よく当たる相場での経験則のこと。
相場格言として伝えられているものが数多くあります。一般的には、いわゆる法則や理論から合理的な説明ができない現象を「アノマリー」といいます。

引用元:大和証券 金融・証券用語解説

第3次ブームが終わった理由2点

第3次タピオカブームは、台湾人気に端を発したものです。

台湾の食べ物は日本人の舌に合うものが多く、台湾発祥のタピオカミルクティーが人気となりました。

加えて、パンケーキなどとともにタピオカドリンクが「インスタ映え」の対象になったのも人気に拍車をかけました。ブームが終息を迎えた要因について解説します。

希少価値がなくなった

第3次ブームが始まった頃、タピオカドリンク店がまだ少なく、店に長い行列ができたり、売り切れてしまったりしたため希少価値が生まれました。

その後、店が乱立し、タピオカの供給も安定しだしてから、その希少性がなくなってしまう若者のタピオカ離れが進んだのです。

コロナウイルスの影響

2020年からのコロナウイルス禍によりお店でお茶を飲む習慣に制限がかかったのが、タピオカブームが終息する要因となりました。

とはいえ、「Gong cha(ゴンチャ)」をはじめとする台湾チェーン店は日本での出店を増やしています。

コロナ禍にあっても日本国内の消費はなくなるどころか、伸ばす余地があるとすれば、タピオカの流行は去ったものの消費は定着していると捉えられます。

人気が衰えないタピオカドリンクの戦略2選

第3次タピオカブームは急速に終息を迎えました。

乱立していたタピオカドリンク店舗は激減した一方で、スーパーやコンビニエンスストアでも取り扱われ、今では並ばなくても購入できます。

珍しさがなくなったため、インスタ等のSNSで取り上げられる頻度も減ったようです。

これから、タピオカを使った飲食物を安定的に提供するために考えなければいけない点を解説します。

環境への配慮

タピオカブームが環境に対し不利な影響をもたらしています。

それは「ストロー」の問題です。

ミルクティーの底に沈んだタピオカを吸い込むために太目のストローが消費されます。

海洋プラスチックごみ削減のため、スターバックスをはじめとする大手飲食チェーン店でプラスチック製ストロー廃止の方向で進んでいます。

ストローの材質変更の流れはタピオカドリンクに大きな影響を及ぼしかねません。

対策として、底に沈めずに、ソフトクリームにトッピングするアイディアもあるようです。このような発想の転換が求められます。

お茶のグレードアップ

第3次ブームではタピオカドリンクが「インスタ映え」の素材として大流行しました。

これはミルクティーの白とタピオカの黒とのコントラストによるものでした。

スーパーやコンビニエンスストアでも買えるようになったタピオカドリンクが生き残るためには、飲み物としてのグレードアップがかかせません。

  • タピオカのモチモチ食感と対照的なカリカリ食感のトッピングと合わせる
  • ミルクティーの材質となるお茶を高級なものに替えて付加価値を上げる

などの工夫が必要となります。

海外の消費動向に注目しておこう

以上、3回にわたるタピオカブームの法則性、第3次ブームの終息理由について説明しました。

今回の内容

  • タピオカブームの周期を年代別に解説
  • 第3次ブームが終わった理由2点
  • 人気が衰えないタピオカドリンクの戦略2選

3回のブームは、各々きっかけは異なります。ただし、共通しているのは、海外の食に対する日本人の反応です。

海外の食文化や近年の動向に注目し、それらが日本の食文化にどう影響を与えそうかを考えてみましょう。

なんとなく、10年後ぐらいにまた再来するだろう、と想像するよりもはるかに有益です。

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