兎に角とは「とにかく」と読み、【後に続く言葉の強調】や【ひとまず保留する】といった意味の言葉です。
「兎に角」は「うさぎにつの」と書いてあるため、初見で「とにかく」と読めた方はあまり多くないのではないでしょうか。
それに字幕や雑誌ではひらがなで書かれていることが多く、漢字で書かれているのを見かけることが少ないですよね。
そこでこの記事では、【兎に角】の意味や使い方について分かりやすく解説します。
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読み方 | とにかく |
意味 |
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由来 |
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類義語 | とりあえず、いずれにしても、なにしろ |
兎に角の意味
兎に角には2つの意味があり、1つ目は兎に角の後に続く言葉の「強調」で、2つ目は、目の前の問題に対して「一旦保留すること」です。
もともと「兎に角」は「あれやこれや」を意味する古語の「とにかくに」が転じて、現代の「とにかく」になったとされています。
「兎に角」の漢字は四字熟語の「亀毛兎角」が元になっているように思えますが、「亀毛兎角」を簡単に訳すと「亀に毛はないし兎に角はない」となり、意味は存在するはずのないことや実在しないことの例えになります。
つまり、「亀毛兎角」の意味と「兎に角」の意味は、異なるので関係ありません。
兎に角の使い方
兎に角は、主に以下のような場合に使用します。
- 兎に角の後の言葉を強調する場合
- 目の前の問題を置いておいて別のことに焦点を当てる場合
次に、具体的な例文を見てみましょう。
- 兎に角の後に続く言葉を強調する場合
彼は、兎に角きれい好きだ。
彼女は、兎に角虫が苦手だ。
私は、兎に角急いで帰りたい。 - 目の前の問題を置いておいて別のことに焦点を当てる場合
電話越しの友達の声が明らかにおかしい、兎に角彼に会って話がしたい。
仕事を増やされたが、兎に角今日は帰って休みたい。
ゲームで遊びたいが、兎に角宿題を先にしないと怒られる。
【兎に角】の類義語
兎に角には、以下のような類義語があります。
- とりあえず
- いずれにしても
- なにしろ
それぞれについて詳しく見てみましょう。
「とりあえず」について
「とりあえず」とは、『差し当たって』『まず』といった意味の言葉です。
つまり「目の前の問題に対し、今できることをして先のことは後で対応する」といった意味になります。
次に具体的な例文を見てみましょう。
機材の調子が悪いが、とりあえず今用意できる機材で対応しよう。
「いずれにしても」について
「いずれにしても」とは、『どっちにしても』『どっちみち』といった意味の言葉です。
「AとB2つの問題があり、どちらかを先に終わらせたとしても両方終わらせないといけない」といった場合に使う言葉になります。
次に具体的な例文を見てみましょう。
やりたくない国語と数学の宿題があるけど、いずれにしても提出が明日のためやらないといけない。
「なにしろ」ついて
「なにしろ」とは、『なんといっても』といった意味です。
「なにしろ」は、兎に角の2つある使い方の「後に続く言葉を強調させる」意味の類義語になります。
次に具体的な例文を見てみましょう。
この本は好きだが、なにしろ難しい内容のためおススメしにくい。
兎に角のまとめ
以上、この記事では兎に角について解説しました。
読み方 | とにかく |
意味 |
|
由来 |
|
類義語 | とりあえず、いずれにしても、なにしろ |
兎に角は、ひらがななら字幕や記事で、漢字なら小説内でよく使用される言葉です。
この記事を参考に意味や使い方をしっかり確認しましょう。