「娘から量産系の服を買ってほしいと言われたけれど、どこが良いのか理解できない」
「そもそも量産系、地雷系ってどういう意味?」
「量産系、地雷系の服って結構高い!」
このようにお考えではありませんか。
親からみると、量産系、地雷系の服はとても特徴があるのでご近所の目も気になりますし、学生らしい服を着て欲しいですよね。
私も同世代なのでその気持ち、よくわかります。
そこで、今回は
- 量産系、地雷系の意味
- 量産系、地雷系のスタイルの違い
- 量産系、地雷系の服がユニクロやGUよりも高い理由
について歴20年のパタンナーとしての視点からご紹介します。
最後まで読むことで、量産系、地雷系、そして何よりも娘さんの気持ちが分かるようになりますよ。
「量産系」「地雷系」の意味
「量産系」「地雷系」という言葉をはじめて聞いたり、聞いたことはあるけれど、意味がわからなかったりしていませんか。
量産系には2種類あり、2013年頃から出てきた「元祖量産系」と2020年頃から登場した「令和量産系」があります。
そして、「量産系」「地雷系」とも女子高校生、女子大生のファッションの特徴を指します。
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
元祖量産系|自己防衛のファッション
女子大生のファッション傾向の一つです。人と同じなら安心、人からおかしいと思われない服装を選びます。
そのため、SNSのチェックを怠らず、トレンドを意識し、流行に敏感でおしゃれです。
しかし、可愛いけれども同じような人がたくさんいて、見分けがつかないとも言われています。
傾向としては、ふわっとしたワンピースが好きで、最近では、GUなどのベージュ系でまとめたスタイルが多くみられます。
令和量産系|推し中心のファッション
「推しのために可愛くなりたい」が基本です。この「推し」とはジャニーズ系や二次元アイドルを指します。
スタイルとしては、フリルやリボン、色味は白やピンクのふんわりスイートコーデが主流。
また、髪への思い入れが強く、ゆるく巻いておろしたり、巻いたあとにツインテールにしたりと、とてもきれいにセットしています。
地雷系|自分ウケのファッション
「自分ウケ」を基本としています。
「自分ウケ」とは周りからどのように思われるかを気にせず、自分のしたいように行動し、着たい服装を選びます。
傾向としては、ビジュアル系バンドを推しており、服も髪もネイルも黒を基調とした攻めのスタイル。
また、可愛いが前提にありながらも、病み感を出すためにメイクは色素が薄い系でまとめ、泣きはらしたようにみせる涙袋メイクも必須です。
「量産系」と「地雷系」の服や色を写真で紹介
意味がわかったところで、次は具体的にどのようなファッションなのかを写真でみていきましょう。
パッとみた服の雰囲気をつかんだあとは、髪型やメイクにも注目してみてくださいね。
それでは、彼女達の好きな世界観を覗いてみましょう。
元祖量産系|ベージュ淡色の女子大生
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その時々の流行りの大量生産型で自分らしさをあえて出さないスタイルが特徴です。
元祖量産系の特徴
令和量産系|ピンクのthe女の子
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フリル、ギャザー、リボン、ハートなど女の子要素たっぷりのスタイルです。
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- 【服の色目】白、ピンク、グレー、サックスなどのやわらかい色目に、ブラックでアクセントをつける。
- 【メイク】ピンクのチークや茶系のアイライナーでふんわりとしたイメージ。
- 【ヘアスタイル】髪色は明るめのブラウン。髪型はゆるく巻いておろしたり、巻いてからツインテールにしたりと髪へのこだわりはとても強い。
- 【服の色目】黒✕黒、または白✕黒を基調としている。
- 【メイク】色素が薄い系をベースとし、アイライナーは黒。眉毛は見せない。病み感を出すために、泣きはらしたようにみせる涙袋メイクは必須。
- 【ヘアスタイル】髪型の色味は、真っ黒、又はシルバーやブルーの派手髪で両極端。
- 服を作る工程数の差
- 市場規模の違い
令和量産系の特徴
地雷系|ブラックの病み感女子
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ビジュアル系バンドとの相性が良く、黒のロック系の小物使いが特徴です。
足元は網タイツやガーターベルトなど全体的に攻めのスタイルです。
地雷系の特徴
令和量産系と地雷系の服がユニクロやGUよりも高い理由
ブランドにもよりますが、店舗展開している令和量産系や地雷系のブランドでは、ワンピースやセットアップで10,000円前後が主流です。
ユニクロのワンピースで3,000円から5,000円、GUであれば2,000円から2,500円といったところです。
このような価格差が出てくる理由は大きく分けて2つあります。
それでは、この2つについて見ていきましょう。
服を作る工程数の差|GU:約10工程VS量産系:約30工程
令和量産系と地雷系の服がユニクロやGUよりも高い1つ目の理由は、服をつくる工程数の差の違いです。
例えば、GUのTシャツワンピの工程数は約8~10工程です。
一方、写真にあげた令和量産系のジャンスカワンピースは約25~30工程とかなり手間がかかっています。
これは、フリルやリボンなどのディテールが多いためです。
このように、工程数が多くなると手間がかかるので、工賃も高くなり店頭価格に反映されます。
市場規模の違い|原材料費に反映される
2つ目の理由は市場規模の違いです。
市場規模でみると、ユニクロやGUと量産系、地雷系のブランドとでは雲泥の差があります。
ユニクロやGUは世界中に店舗があり、生産量を多く見込めるので、生地を大量に仕入れられます。
このため、生地メーカーとの交渉もしやすく、原材料費をかなり安く抑えられます。
一方、令和量産系や地雷系の服は市場規模が小さく生産量も少ないので、生地も大量に仕入れられません。
このことから、材料費を下げられず、店頭価格に反映されてしまいます。
まとめ|親子の価値観の違いを理解する
今回は、【「地雷系」「量産系」の意味は?服装や色を写真付きでご紹介!】についてご紹介しました。
量産系、地雷系の意味や服装の違いなど、若い人には当たり前のことも世代が違うと全く知らないことってありますよね。
この記事の内容が、親子でファッションについて話しをするきっかけとなり、お互いの「好きなもの」の価値観を理解できるようになれたら素晴らしいですね。